注文住宅の外観は

 

注文住宅では、設備や機能、間取り、収納など、さまざまな箇所を決める必要があります。暮らしや家族に合わせたものを選びたいと思ったり、こだわりのデザインにしたいと考えたりする人も多いでしょう。しかし、注文住宅で決めなければならないのは、家の内部だけではありません。外観のデザインや印象なども建物や暮らしに合わせたものを選ばなければならないのです。

 

ただし、注文住宅の外観を決め慣れているという人はあまりいません。このため、どのようなポイントに注意して、外観を決めれば良いのかわからないという人も多いでしょう。またそもそもどのような選択肢があるのか詳しく知らない人も少なくありません。

そこで今回は、注文住宅の外観を決めるときのポイントをわかりやすく紹介したいと思います。

 

ポイント

 

外観を決めるときには、まず細部を選ぶ前に、全体の印象やイメージを決めることがポイントです。

注文住宅では、モダンや和風などのほかに、北欧風やアメリカン風などのテイストが多いです。自治体で定められた条例などに違反しなければ、基本的に外観には決められたルールはありません。このため、どのような外観にしたいかを自分で決められます。

 

注意したいポイントは、建物全体としてのバランスが取れていることや素材に統一感があるかなどです。

では、それぞれどのようなポイントに注意すれば、こだわりの外観を実現できるかくわしく解説しましょう。

 

素材

 

外壁は、外観の多くの部分を占めます。このため、外壁の素材を選ぶことが注文住宅で外観を決めるときのポイントの1つです。

外壁の素材の代表的なものは、窯業系や金属のサイディング、モルタル、レンガやタイルなどです。

 

それぞれの外壁材に特徴があり、窯業系サイディングは比較的低価格でありながら、色や柄に選択肢が多く、外観を自由に決められます。ただし、窯業系サイディングの柄は、プリントされていることがほとんどであるため、質感が悪かったり、耐久性が低いものが多いなどのデメリットがあります。これに対して、タイルは高級感があり、傷や汚れに強い特徴があります。

同じ色でも、外壁の素材によって、外観の印象が変わることが多いため、比較して選ぶようにしましょう。また実際の質感に触れたいときは、サンプルだけではなく、実際に外壁材が使用されているモデルハウスに赴いて触れてみることも大切です。

 

建物

 

注文住宅の外観を決めるときのポイントが、建物の形です。建物の内部の設計に合わせて外観を選ぶことも大切ですが、建物の形によって合わせた外観を選ぶようにしましょう。

真四角のシルエットの建物では、モダンな印象の外観を作りやすい一歩で、凹凸があると奥行きや立体感のある外観をつくりやすくなります。

設備や機能、暮らしや家族に合わせた間取りを考えながら、建物の形を検討しましょう。また建物の形を検討するときには、外観をどのような印象にしたいかをイメージすることが大切です。

 

注文住宅では、一部分だけを決めるのではなく、すべてが連動して家づくりを行う必要があります。暮らしやすさやそれぞれのライフスタイルに合わせたものを取り入れながら、こだわりたい箇所を作ると、家づくりにこだわりを持てます。

 

屋根

 

注文住宅の外観を決めるときに大切なポイントが屋根です。実は屋根の形やデザインは、外観の印象を大きく変えるため、外観を決めるときには屋根の形とバランスが取れたものを選ぶ必要があります。

 

片流れ屋根や切妻屋根、寄棟屋根、陸屋根などが日本の注文住宅では広く取り入れられている屋根の形です。

 

屋根の形は、建物の立地条件や周辺環境に合わせる必要があるため、デザインや素材だけで選ばず、安全性や耐久性を考える必要があります。特に海の近くや気象の影響を受けやすい場所に注文住宅を建てるときには、屋根材の劣化の速度が早いため、適した屋根材を選ぶようにしましょう。

屋根の形や屋根材によって、外観を選ぶとバランスが取れた印象になります。

 

暮らしをイメージ

 

注文住宅では、外観以外にもさまざまな箇所を決めなければなりません。家のさまざまなパーツを決める過程は、注文住宅を建てるときに最も楽しい時間でもあります。

外観だけに限らず、注文住宅のさまざまなパーツを決めるときは、どのような暮らしをするかを具体的にイメージしましょう。現在の暮らしだけではなく、将来の家族や暮らしに起こる変化も鑑みることが大切です。

 

具体的にどのように暮らしたいかを注文住宅の建築を依頼する業者に伝えながら、打ち合わせを繰り返して、納得のいく家づくりをしましょう。また、どのように進めれば良いのか迷ったり、わからなかったりするときは、そのまま進めてしまうのではなく、都度解消することもポイントです。

 

予算を鑑みながら

 

注文住宅の外観を決めるときには、外観にどの程度の予算を費やせるか、あらかじめ算出しておくこともポイントです。予算の範囲内で外観を決めないと、ほかの箇所やパーツで予算不足になってしまいます。予算不足になると、結果的にバランスの悪い注文住宅が出来上がってしまうのです。これは外観だけに限りません。設計の途中で予算不足にならないために、家のパーツごとに予算を配分して、素材を決めましょう。場合によっては、素材のグレードを落とすことで、予算の範囲内で希望を実現できます。

 

予算の範囲内でどのような選択肢があるのかわからないときには、業者との打ち合わせで選択肢を提案してもらったり、ほかのアイディアを聞くと良いでしょう。

 

まとめ

 

外観は住まいの印象を変えます。納得のいく注文住宅を建てるためにも、外観のデザインにはこだわりたい方も多いのではないでしょうか？しかし、住まいの印象を大きく変えるため、外観を決めるのは難しいと感じている人も少なくありません。また、失敗しても、すぐに変更できるものでもないのです。

 

注文住宅で外観を決めるときには、建物や屋根の形に印象や素材を合わせることがポイントです。加えて、予算の範囲内で、家族や暮らしに合わせた外観になるものを選びましょう。外観の質感を確認したいときは、モデルハウスなどに赴いて実際に触れてみることも大切です。

 

どのような外観が良いのか業者と打ち合わせを繰り返しながら、後悔しない家づくりをしてみてはいかがでしょうか。